嘉手納爆音訴訟 一部離脱も「心一つに」 石川支部準備会が発足


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 【うるま】米軍嘉手納基地の周辺住民が騒音被害を訴え、早朝・夜間の米軍機飛行差し止めなどを求める嘉手納爆音訴訟を巡り、第4次訴訟に向けて、石川支部準備会が29日、発足した。市石川の松島区公民館で30日、石川支部準備会の新役員や訴訟準備会の新川秀清会長らが記者会見し、「これまで同様に一致団結して闘っていきたい」と語った。

 第3次訴訟の石川支部の原告数は5千人を超え、構成する6支部で最も多い。一方、第3次訴訟で支部長を務めた役員らが離脱を表明し、別の新組織を立ち上げて、訴訟に臨む意向を示している。

 石川支部準備会の山城幸雄会長は、一部の役員らが住民説明会も開かずに脱退を表明し、原告の承認も得ずに新組織を立ち上げたと指摘。「理解に苦しむ。私たちは、他市町村の仲間たちとチームを組んで今後も闘っていく」と述べた。

 同じ石川地域で二つの組織が発足し、住民に混乱が生じているとし、「丁寧な説明をして、訴訟申し込みを募りたい」と話した。

 訴訟準備会は来年1月に那覇地裁沖縄支部に提訴する方針で、原告数は過去最多の3万人超を目指す。

 新川会長は一部役員らの脱退を「遺憾」とした上で、「準備会はこれからも心を一つに子や孫のために平和な沖縄をという思いで頑張る」と語った。