ワクチンの二重予約防止を 大規模接種会場設置で中部市町村会が県に要請


この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬
新型コロナウイルスのワクチン接種について意見交換した中部市町村会の定例会=31日、沖縄市の中部市町村会館

 【中部】沖縄本島中部10市町村でつくる中部市町村会(会長・松川正則宜野湾市長)は31日、沖縄市の中部市町村会館で定例会を開いた。県が中部でも予定している新型コロナウイルスワクチンの大規模接種に関し、「県と市町村の集団接種で二重予約が心配だ」として、懸念解消を県へ求める要請文書を出すことを確認した。

 桑江朝千夫沖縄市長は「二重予約によってキャンセルが出て、ワクチンが無駄になる可能性がある。さまざまな懸念に(県は)どう対応するか明確にしてほしい」と述べた。

 定例会では、27日の中部地区医師会と松川会長らの意見交換について報告があった。同医師会は中部9市町村の集団接種会場へ医師や看護師を派遣している。県の大規模接種にも人員が割かれると、市町村の集団接種に支障が出ることの懸念が示されたという。

 野国昌春北谷町長は、大規模接種に医療者の人員が割かれる可能性に「(各市町村の)集団接種の状況などが狂ってくる」と懸念した。

 嘉手納町と読谷村では、集団接種の補助として薬剤師がワクチンの希釈や注射器への充填(じゅうてん)を行っており、作業が順調に進んでいるとの報告もあった。