沖縄でコロナ新たに244人感染 重症患者は過去最多の23人(6月4日朝)


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 沖縄県は3日、新たに10歳未満から90歳以上までの計244人の新型コロナウイルス感染を確認した。重症患者は最多の23人。20人を超えたのは2020年8月16日以来。入院患者は655人、中等症患者396人、自宅療養者1240人といずれも最多を更新した。各病院が新型コロナ病床を拡大させているが、病床占有率は99・5%(病床数658)となっている。重症者用病床占有率も62・2%で、県の警戒レベル判断指標では昨年8月以来の第4段階「感染まん延期」となっており、医療の受け入れ体制は綱渡りの状態が続いている。

 糸数公医療技監は「(300人を超えた)先週とは違う状況だが、なるべく早くピークアウトさせて入院増を抑えたい」と話した。現在、県の感染症対策には厚労省職員も関わり、保健所への助言、人材・資機材の投入などを調整する。

 3日、県内ではクラスター(感染者集団)が計5件あった。うるま市の医療機関で職員1人と患者4人(確定日5月25~30日)、名護市の中学校で職員1人と同じクラスの生徒13人(同24~31日)、那覇市の県立学校で職員1人と同じクラスの生徒5人(同25~28日)、家族内が2件で各6人。クラスターは206例となり、教育施設で相次いだ。

 直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者は124・83人で全国1位。全国平均の17・29を100人以上多い。推定感染経路が確定したのは102人で内訳は家族内54人、施設内14人、職場11人、友人知人15人、飲食2人、その他が6人。同日、新型コロナで153例目の死亡例が発表された。入院中だった南城市の80代男性で4月12日に陽性が確認され、5月25日に死亡が確認された。死因は調査中。

 年代別では10歳未満が32人、10代24人、20代50人、30代36人、40代24人など、未成年の感染拡大が続いている。米軍関係は3人が感染した。内訳は嘉手納基地と普天間基地、ホワイトビーチの各1人。