那覇空港ビルディングが初の赤字…売上高半減


この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子

 那覇空港ビルディング(NABCO、安里昌利社長)は3日、2021年3月期の決算を発表した。新型コロナウイルスの影響で空港ターミナルの乗降客数が大幅に減少し、売上高は前期比55%減の55億3604万円と半減し、経常損益は21億1031万円の赤字となった。純損失は16億3719万円を計上した。1999年の国内線ターミナルビル創設以来初めての赤字決算となった。

 テナント家賃収入や航空会社の施設使用料が減少したほか、入居企業への家賃減免措置なども講じた。

 乗降客数は国内線が前期比62・3%減の658万8千人だった。国際線は全便運休により空港を通った人は皆減のゼロ人だったが、一部で空港を通らずにプライベートジェットで乗降した人が7人いた。

 営業費用は国際線エリアの一部閉鎖で費用を削減し、同5・7%減の77億円となった。設備投資では、2018年に着工した国際線の増設工事が20年10月に完了し、CIQ(税関、出入国管理、検疫)機能や手荷物受取所を拡充した。

 次年度の見込みについて担当者は「新型コロナウイルスの影響で厳しい見込みを立てている」と話した。