学生や教職員を対象にした新型コロナウイルスワクチンの大学接種について、琉球大と名桜大を含む国公立大103校が実施を決定したか、実施する方向で検討していることが17日、共同通信の調査で分かった。うち13校は6月中に始める予定。時期を未定とした大学が多いが、希望通りに実施できれば若者世代への接種が広がりそうだ。一方、23校は実施しないと回答した。
大学院大と専門職大を除く国公立大175校を対象に10~16日に調査。大学接種を「実施する」は42校、「実施する方向で検討・調整中」61校、「実施するかどうか検討中」30校だった。
県内の国公立大4校のうち、琉球大と名桜大は「実施する方向で検討・調整中」、県立芸術大と県立看護大は「実施しない」と回答した。
名桜大は想定される対象者数は「2300人」、学内接種時期は「8月以降」、医療従事者の確保は「教職員で対応予定」、地域住民への接種拡大については「検討中」と答えた。
琉球大は対象者数と学内接種の開始時期は「未定」で、医療従事者の確保も「検討中または未定」、地域住民への接種拡大は「検討中」だった。
「実施しない」23校では、打ち手となる医療従事者の確保の難しさを理由に挙げる大学が多く、小規模で最低千人程度という政府基準を満たせないとした大学もあった。
群馬大と群馬県立県民健康科学大は自治体の大規模接種への協力を優先するという。