沖縄県内コロナ86人感染 デルタ株陽性はゼロ(6月19日朝)


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真=米国立アレルギー感染症研究所提供

 県は18日、10歳未満から90歳以上までの計86人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県は、インドで確認され、懸念すべきウイルスとされているデルタ株の検査では陽性者はいなかったと説明した。今後は変異株については、デルタ株の可能性がある「L452R」のスクリーニング検査のみを実施し、陽性者が確認され次第、県民に速やかに公表するという。

 県内では、県衛生環境研究所のほかに、独自にデルタ株をスクリーニング検査できる琉球大学病院と連携し、行政検査だけでなく、保険診療でも変異株検査を増やしていくという。

 第1段階としてデルタ株の可能性がある「L452R」を検査し、陽性者がいれば保健所とともに濃厚接触者を洗い出して封じ込めるよう取り組む。その後、県衛生環境研究所や県外の民間検査でゲノム検査し、デルタ株かどうかを特定するという。国立感染症研究所の技術指導を受け、態勢をとっているという。県は先週と今週で計432件の検体を検査したが、「L452R」は見つかっていない。

 18日の新規感染者のうち感染経路の確定は51人で、家族内22人、施設内19人、友人知人3人、飲食3人、職場2人、その他2人。

 県の広域ワクチン接種センターの予約状況は、18日午後3時現在、那覇市の県立武道館はキャンセルなどがあり99・7%、宜野湾市のコンベンションセンターは65・6%という。予約枠は2会場で残り2788件あるという。

 県内の感染状況は減少傾向だが、県の糸数公医療技監は「医療機関の逼迫(ひっぱく)が改善するかが重要」と警戒を解いていない。週明けに小中高校の休校が解除されるため「学校からの情報に基づき、広めにPCR検査するなど無症状者も早めに補足していく」と話した。