「農林隊の碑」で北農生らが献花


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「県立農林学校隊最期の碑」に手を合わせる北部農林高校の生徒と有銘小学校の児童と職員ら=22日、東村宮城

 【東】沖縄県名護市の北部農林高校の生徒や東村立有銘小学校の児童らが22日、東村宮城の「県立農林学校隊最期の碑」を訪れた。沖縄戦で鉄血勤皇隊として動員され命を落とした学徒らを追悼し、沖縄戦の悲惨さを学んだ。例年開催している慰霊祭は、今年は新型コロナウイルスの影響で中止となった。

 北部農林高の生徒を代表して玉城仁美さん(17)と野口幹太さん(17)が献花、焼香した。有銘小からは全児童が訪れ、村立山と水の生活博物館の渡久山尚子学芸員の説明を熱心に聞き、碑に手を合わせた。6年生の佐渡山晏煌(あさき)さん(11)は「身近にこんな場所あるとは知らず、びっくりした。戦争に行って怖い思いをしたと思う」と話した。

 学徒の同級生で、碑の建立に尽力した瀬名波榮喜さん(92)は慰霊祭が中止となり、現場を訪れることができなかった。瀬名波さんは「後輩たちが慰霊碑や戦争の悲惨さを継承しようとしてくれて心強い。学徒たちも安心していると思う」と若い世代に思いを託した。