嘉手納で目標値22倍 PFOS・PFOA環境省調査


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嘉手納基地=2020年8月8日

 環境省は22日、泡消火剤などに含まれ、有害性が指摘されている有機フッ素化合物「PFOS」「PFOA」が全国12都府県の河川や地下水など21地点で国の暫定目標値を超えていたと発表した。県内は14地点で調査し、米軍嘉手納基地周辺のシリーガー(嘉手納町)、大工廻川(沖縄市)、アカザンガー(うるま市)、インガー(北谷町)の4地点で目標値を超えた。シリーガーは目標値の22倍が検出された。

 調査は2019年度に次いで2回目。同省は目標値を超えた水はいずれも飲料用ではなかったとしているが、長期間の飲用で健康に害を及ぼす恐れがあるとして、各自治体に注意を呼び掛ける。

 調査は20年度、泡消火剤を保有する米軍関係施設や廃棄物処理場、下水処理場など化合物の排出源となり得る施設付近の河川、地下水143地点で実施した。

 シリーガーは1リットル当たり1100ナノグラム、大工廻川は同450ナノグラム、アカザンガーは同180ナノグラム、インガーは同52ナノグラムだった。