「平和の礎」宮古島の98歳祖母につなぐ 12歳がスマホで刻銘中継


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宮古島に住む祖母にテレビ電話をかけ、戦争で亡くなった祖父と大伯父の名前を映し出して中継する高里さつきさん=23日、糸満市摩文仁の平和祈念公園

 親子で平和の礎を訪ねた高里さつきさん(42)と穂々香さん(12)は、宮古島市に住むさつきさんの祖母、砂川光子さん(98)とスマートフォンのテレビ電話をつなぎ、礎に刻まれた祖父の名前を中継した。スマートフォンに映す出された砂川さんは満面の笑みを見せ「ありがとうねー」と喜んでいた。

 さつきさんは当初、祖父の名前を見せるつもりだったが、祖父の名前の下に砂川さんの兄2人の名前も刻銘されていたことが判明した。3人並んだ名前を見た砂川さんは、さらに喜んでいた。

 さつきさんや穂々香さんが礎にビールを供えながら「おじーはビール飲みよったねー?」と聞くと、砂川さんは「お酒は飲まなかったよー」と返答。さつきさんは「あい、ヤクルトも持ってきていて良かった」と、思わぬ事態に対応し、笑顔を見せた。