【東京】慰霊の日の23日に第15旅団幹部らが、沖縄戦当時の日本軍第32軍の牛島満司令官らを弔う「黎明之塔」を「参拝」した件で、陸上自衛隊トップの吉田圭秀陸上幕僚長は24日、「隊員が私的な参拝を行っているものと認識しており、そこに特段の問題はない」との考えを示した。
15旅団幹部らの「参拝」を巡っては、防衛省が昨年8月、黎明之塔を訪ねるに当たり住民感情に配慮するよう求める注意喚起を口頭で行った。今月3日にも、陸上幕僚監部と15旅団で認識を再確認した。吉田氏は「常日頃から西部方面隊との間では、この件については地域の住民感情に十分配慮の上で対応するようにと、認識共有を図っている」と述べた。今後も指導や統制する考えはないとした。
日本陸軍と陸自は歴史的に断絶した組織ではないのかとの問いに「記者の認識にコメントする立場にはないが、今回の件は私的な参拝だと認識している」と改めて語った。