沖縄の貧困連鎖「同和問題」と比較 衛藤前沖縄相が独自見解


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衛藤晟一前沖縄担当相(自民)

 【東京】参院議員の衛藤晟一前沖縄担当相(自民)は24日、自民党沖縄振興調査会で、沖縄の貧困問題について、本土の被差別部落に起因する「同和問題」を引き合いに出し、「貧困の連鎖の解消が重要だ」とする独自の見解を述べた。関係者への取材で分かった。

 関係者によると、衛藤氏は非公開の調査会で、「言い方はまずいかもしれないが」と前置きした上で、「同和問題に取り組んできた。同和の問題にも貧困がある」と述べた。差別に起因する貧困で、教育機会や就労の機会が奪われ、低所得に陥る「連鎖がある」との認識を示したという。

 会合終了後に取材に応じた衛藤氏は発言の趣旨について、「同和地域の問題としては一つの特徴として、貧困、それから、貧困ゆえに学校に行けない。いい学校に行けないから、いい所(会社)に就職できない。それで貧困の連鎖が起こっている」と説明した。