金秀建設で初の女性社長、上地氏が就任へ 興産も女性・砂川氏 県内ゼネコンで異例


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 金秀グループ(呉屋守将会長)は25日、グループ2社に女性社長が就任する7月1日付の役員人事を内定した。金秀建設の代表取締役社長に、上地千登勢(ちとせ)常務(60)が昇任する。ホームセンター「カインズ」運営や代理店事業を担う金秀興産の代表取締役社長には砂川久美子氏(53)=金秀商事副社長=が就任する。金秀建設で女性社長は初めて。県内大手ゼネコンでも女性の社長就任は異例という。

 タウンプラザかねひでなどを運営する金秀商事の常務取締役に崎間尚子(しょうこ)氏(49)=金秀興産取締役執行役員常務=が就く。

 金秀建設の宮城理社長は相談役となり、金秀興産の呉屋守孝社長は代表取締役副会長に就任する。

 各社の7月1日の株主総会と取締役会で正式に決定する。

 金秀グループは2013年に、社員の女性比率である20%に合わせて課長職以上の幹部職も女性を20%とする目標を立て、16年に達成した。今年3月に設置した女性力推進委員会の議論を通じ、創業80周年を迎える2027年をめどに、女性役員比率を30%とする新たな目標を立てた。

 役員人事の狙いについて同グループは「連結経営によるグループ力の発信強化、人材育成および登用、特に女性力の推進、新規事業戦略の強化を図る」とコメントした。建設社長への女性登用については「就任を通し、女性が能力を発揮できる範として業界全体の女性力推進に努める」とした。

 上地氏は2000年に金秀建設入社。18年に執行役員に就き、19年に取締役執行役員常務を務める。21年3月から現職。砂川氏は1988年に金秀本社(現金秀ホールディングス)入社。14年から金秀商事の取締役執行役員常務、16年から専務を務め、19年から現職。