清武のハットトリックでFC琉球快勝 松本に4-0


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 サッカー明治安田J2第20節は26日、各地で行われ、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで松本山雅FCと戦い、4―0で快勝した。12勝4敗4分け。勝ち点40で順位は4位。上位の京都と磐田も勝利し勝ち点44。新潟は引き分けで41。前半は小気味よいパス回しから、左右のクロス、縦パス、思い切りのいいシュートなどで猛攻を仕掛けた。完全に守備を崩す形で清武功暉が34分と35分に立て続けにネットを揺らした。後半も攻撃の手を緩めず2点を追加。清武は3点目を奪い、ハットトリックを達成した。次戦は7月3日、石川県の西部緑地公園陸上競技場でツエーゲン金沢と対戦する。

(1)タピスタ
琉球 12勝4分け4敗(40)
 4―0(2―0,2―0)
松本 4勝7分け9敗(19)
▽得点者 【琉】 清武3(7)風間矢(3)

 【評】しっかりとした守備からリズムつかみ、徐々にゲームを支配して完勝した。前半終盤に連続得点を奪って優位に立った。後半も攻撃の手を緩めず2点を追加した。

 相手に攻められる時間帯もあったが、体を張った守備を見せて無得点でしのいだ。


 

FC琉球―松本山雅FC 後半、ディフェンスで競り合う琉球の清武功暉(中央)=26日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(ジャン松元撮影)

 MF清武功暉が輝きを放った。シュートの精度がひときわ秀で、ハットトリックを達成した。いつも涼しい表情で中盤を支える大分出身の30歳。試合後の会見で「素直にうれしい。自分たちのサッカーが最後までできた。3点目は自分でもびっくりするぐらい出来過ぎていた」と、謙遜しながらも胸を張った。ハットトリックは2017年に所属していたジェフユナイテッド千葉時代以来となる。

 前半34分、右の風間宏矢からのクロスを中央に走り込みながら右足で蹴り込んだ。直後の2点目は相手のパスミスからだった。阿部拓馬が高い位置でボールを奪い、守備を引き付けながら清武に託した。「前線からのプレスが効いた。冷静に決めることができた」と今度は左足で押し込んだ。圧巻は後半の3点目。中央から目の覚めるような強烈シュートをたたき込んだ。

 松本山雅はシーズン途中で前監督が解任となり、名波浩新監督に交代しての初陣だったが、琉球は完勝ではねのけた。

 会場のサポーターが歓喜するほどの試合内容だったが、この日は無観客。観客がいない中でもイレブンのモチベーションは高かった。チームは選手一人一人のサイン入りの横断幕を試合前にピッチ上で掲げた。中心にはサポーターへの感謝を示し「12とともに」の文字があった。

 (大城三太)