沖縄土産の魅力発信 おきなわ屋がライブコマース初参入 観光気分楽しめる商品販売


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ライブコマースで沖縄土産を紹介するおきなわ屋の仲里典枝さん(左)とFECオフィスの仲座健太さん=1月(Youtubeより)

 県内で土産品店6店舗を運営しているおきなわ屋(那覇市、長田元栄社長)は、リアルタイムで映像配信しながら商品を販売する「ライブコマース」に参入した。県外にいても沖縄を楽しめる土産品セットを新たに商品化し、ECサイトで売り出した。ライブコマースはこれまで2回実施してきたが、今後定期的な開催を目指し、コロナ下でも沖縄観光の魅力を発信していく。

 新型コロナの影響で来県する観光客が激減し、同社の売り上げはコロナ前と比べ8割減となった。今年4月と6月にそれぞれ1店舗ずつ閉店し、8店舗から6店舗に事業縮小した。

おきなわ屋がライブコマースのために作った「うちなー満喫セット」(同社提供)

 同社総務部の仲里典枝主任は「観光土産を取り扱っている私たちも新型コロナで大きな影響を受けた。ECサイトの販売を強化しようと、SNSでの発信を増すため、ライブコマースに挑戦してみた」と振り返った。取引先のレイメイコンピュータ(那覇市)からの提案もあり、20年11月からライブコマースの準備に取りかかった。

 当初、人気商品の菓子類を単品で販売すると考案したが、仲里主任は「周りと相談すると、店舗で売れる商品とライブコマースで扱う商品は異なる」と助言された。そこから、沖縄そばや中味汁など13品目のセレクトセット「うちなー満喫セット」の商品化につながった。1月に開催した初のライブコマースの売り上げは、予想を約30%上回る成果を上げた。

 一方、「売りたい商品と買いたい商品は違う。1回目は多くの関係者が視聴してくれたが、2回目は告知不足などで届かなかった」(仲里主任)と、周知不足や商品選定にも課題があった。今後も試行錯誤しながらライブコマースの定期開催を目指しながら、仲里主任は「国際通りが再びにぎわう通りになってほしい。観光関連事業者の皆さんも同じ思いをしている。今後も頑張って沖縄の魅力を発信していきたい」と強調した。