恩納村特産品で土産開発 うんな中生徒が挑戦 果実やサンゴ、企業が支援


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恩納村産アテモヤを使った菓子の試作品を試食する生徒ら=21日、恩納村立うんな中学校

 【恩納】沖縄県の恩納村立うんな中学校で、村内特産品を使った土産品の開発が進んでいる。村の代表的な土産品を生むことで観光客の消費を増やすことが目的だ。「観光資源が豊かな村のポテンシャルを生かそう」と、中学生を中心に村内の企業や農家、行政が一体となって取り組んでいる。

 商品開発は、村の課題解決に垣根を越えて取り組む「SDGsパートナーシッププロジェクト」の一環。ホテルの多い恩納村は観光客が多数訪れる一方で、土産品の原料の村内調達率は2・5%と低く、観光客の消費が地域に十分還元できていない現状がある。

 プロジェクトでは3年生の3クラスが、村産アテモヤを使った菓子、サンゴの生育に影響を及ぼさない日焼け止め、村産パッションフルーツの飲料酢の3種類を開発。それぞれ御菓子御殿、ナリス化粧品、コープおきなわの3社がサポートしている。

 21日、アテモヤの菓子を開発するクラスでは、生徒の提案を基に御菓子御殿が2種類の試作品を用意。試食した生徒たちが意見を出し合い、アテモヤクリームを挟んだクッキーの改良を進めることに決定した。

 クッキーを提案した班の金城未琉さん(14)は「沖縄の人にも食べてもらえる菓子にしたい」と意気込んだ。プロジェクトのコーディネーターを務めるコープおきなわの石原修さんは「生徒自ら考えて進めることが大事。『自分たちの商品』と胸を張れたら、地域住民が応援し売り上げも伸びる」と語った。各商品は今後、パッケージデザインなども進め、年度内の完成を目指す。