沖縄の農業者10年で34%減 高齢化、後継者不足が要因


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 沖縄県内で農業を主な仕事とする「基幹的農業従事者」の数は2020年時点で1万3288人となり、10年と比べて34.6%(7030人)減少した。農林水産省が5年に一度実施する「農林業センサス」の確定値が6月30日に公表され、県内でも高齢化や後継者不足などによって、農業従事者数の減少が一段と進んでいる実態が浮き彫りとなった。

 県内の基幹的農業従事者数の男女別内訳は男性9511人、女性3777人だった。15年から20年までの5年間で4459人減少し、過去20年間の調査で減少数は最も大きかった。経営耕地面積も20年は10年比25.4%減の1万9475ヘクタールとなった。

 6月30日の県議会一般質問で、崎原盛光農林水産部長は従事者数の減少要因について「新規就農支援事業により、新規就労者の育成確保が図られている一方、高齢化や後継者不足等により減少していることが考えられる」と述べた。農家所得などの面で全国との格差や課題があるとの見解も示した。大城憲幸氏(無所属の会)の質問に答えた。