夏の甲子園出場を懸けた、第103回全国高校野球選手権沖縄大会が3日、開幕する。65校61チームが、沖縄の頂点を目指し熱闘を繰り広げる。3年間の集大成となる舞台に持てる力の全てをぶつける選手や、先輩たちの思いを継ぎ優勝を目指す選手、出場できずともチームを懸命に支える選手などを紹介する。
一時部員ゼロに陥り休部状態だった久米島が、新戦力を迎え夏の選手権沖縄大会に挑む。一部、他校から選手を借りての出場だが、昨年2人だった部員は、現在8人にまで増えた。島民の期待も背負い、「一丸で楽しくプレーして勝つ」と島に吉報を届けようと奮起する。
一昨年、部員ゼロで休止していた久米島は、昨年安里祐介と吉永結の2人が入部し、活動を続けてきた。「島を野球で盛り上げたい」と入部した吉永は、今年主将としてチームを引っ張る。この春、中学の後輩の1年生6人が「一緒に野球がしたい」と加入。吉永は「人数も増えてめっちゃ明るいチームになった。できる練習も増えた」と声を弾ませる。
地域からの期待も大きい。無観客試合のため島民に勇姿を見せることはかなわないが、「逆にのびのびとプレーできる。競り勝つ試合をする」と吉永。闘志を前面に押し出す。
今春入部した仲村龍太は「今までやってきたことが出せるか不安」と高校で初めての試合に緊張気味だ。それでも「やってやろうっていう気持ちはある。このメンバーで1勝したい」と意気込んだ。