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企業のSDGs、まず何をしたらいい? 生き残りへ取り組み必須<けいざい風水>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 SDGsは2030年までに達成すべき社会課題解決の目標として、15年の国連総会において定められ、17のゴールと169のターゲットが掲げられました。

 この目標を達成することによって持続可能な世界を実現するとともに、年間12兆ドル(約1320兆円)の経済価値と3・8億人の雇用が生み出される可能性があるとされています。企業にとっては収益を確保しつつ、SDGs目標達成に貢献できるビジネスチャンスがあるといえそうです。

 とはいえ、何から取り組み始めたらよいかわからないと感じている中小企業経営者も多いと思います。そこでまず、SDGsの目標に関連した社会問題と世界の情勢について学び、次に「もう自社ですでにやっていること」がないか、SDGsの各ターゲットと照らし合わせてみましょう。ペーパレス化や従業員とのコミュニケーションの深化により働き方改革を行うのも立派なSDGs活動です。

 一方、SDGs宣言をするなら実際との矛盾を生まないよう注意することも大切です。例えば「飢餓をゼロに」を目標としながら、社員食堂では大量の食料廃棄が出る。ジェンダー平等をうたいながら会社の管理職は男性ばかり、「すべての人に健康と福祉」を目標としながらメンタルによる離職率が高い等々。

 企業としては、仕方なくSDGsに取り組まなければならないのではなく、取り組まなければ競争力がなくなり淘汰(とうた)される時代がやってきます。まずは大きく考えず、知ることから始め、できることから行動してみてはいかがでしょうか。

 (沖縄銀行総合企画部部長代理 大城肇)