沖縄・奄美の世界自然遺産登録を目前に、琉球新報と南日本新聞(鹿児島県)の共同企画シンポジウム「奄美・琉球世界自然遺産へ~魅力と未来を語る」が10日、オンラインで開かれた。登録推薦地である沖縄島北部、西表島、奄美大島、徳之島と、1993年に世界自然遺産登録された屋久島の5地域をインターネットで結び、各地の自然の魅力や保全の取り組み、課題などを話し合い、登録後に向けて「横の連携を深めよう」と思いを一つにした。
登壇したのは沖縄島北部から比嘉明男氏(NPO法人やんばる・地域活性サポートセンター理事長)、西表島は徳岡春美氏(西表島エコツーリズム協会事務局長)、奄美大島は常田守氏(自然写真家)、徳之島は美延睦美氏(NPO法人徳之島虹の会事務局長)、屋久島は兵頭昌明氏(屋久島を守る会初代代表)。徳之島出身で、沖縄県内で活動するシ英子氏(フリーアナウンサー)が司会を務めた。
登壇者らは固有種が多い背景や、豊かな自然に育まれた地域の文化、ガイドの免許制といった観光管理の取り組みなどを報告した。屋久島の兵頭さんは「登録されて良かったのは子どもたちの誇りになったこと。一方で観光は搾取されやすい産業であることを自覚して、連携して対処していく必要がある」と指摘した。
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オンラインシンポジウムは以下から閲覧できます。