献立や買い出し、調理も!子どもが作る「弁当の日」 伊江村の児童生徒が挑戦


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6年生が工夫を凝らして作った弁当

 【伊江】献立や買い出し、調理や片付け(帰宅後に弁当箱も洗う)までの工程を全て子どもが行う、子どもが作る「弁当の日」が5日、村内3小中学校であった。給食時間には小学5、6年生と担任、伊江中の全生徒と職員が自分で作った弁当を味わい、笑顔が広がった。

 高校進学など15歳で親元を離れる島の子どもたちの自主性・自立心を育むことを目的に、伊江村学力向上推進委員会家庭教育部会の取り組みの一環。2013年から始まり、学期ごとに1回、年3回実施し、9年目を迎える。毎回テーマを決め、今回は「暑い夏を吹っ飛ばせ! スタミナ弁当でこの夏を乗り切ろう」に設定した。

 伊江小学校(小波津京子校長)の5年生は弁当作りに初挑戦。弁当を見せ合いながら「おいしそう」と会話を弾ませていた。6年生は昨年の経験を生かし、工夫を凝らした弁当が多かった。

 知念虹音(にと)さん(6年)はテーマにぴったりのうな重を作った。「お母さんからスーパーで買ったウナギをおいしく仕上げる方法を習い、中学生の兄と一緒に頑張って作った」と満足げに話した。

 棚原妃南(ひな)さん(同)は「土日で買い物をし、前日にキュウリの浅漬けなど下処理をした。出来栄えは80点くらい」と喜んだ。

 内間常喜教育長は「親子のコミュニケーションが図られ、作る楽しさや食の大切さ、食べる喜びを自ら体験している。継続した取り組みで村民にも定着している」と語った。

 西小では延期になった春の遠足に合わせて実施し、親睦を深めていた。
 (金城幸人通信員)

「弁当の日」で自分が作った弁当を披露する伊江小学校の6年生=5日、伊江村の同校