豊見城が沖水に完封勝ち、10年ぶり8強進出<高校野球2021>


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最高141キロの直球を投げるなど、沖縄水産を5安打完封した豊見城の垣花琉陽=13日、沖縄市のコザしんきんスタジアム(高辻浩之撮影)

 第103回全国高校野球選手権沖縄大会第10日は13日、沖縄市のコザしんきんスタジアムで12日から順延となった3回戦の残り1試合が行われ、豊見城が4―0で沖縄水産に勝ち、10年ぶり18度目の8強入りを決めた。豊見城は0―0の八回に一挙4点を奪い勝利した。準々決勝は14日に行われ、4強が決まる。タピックスタジアム名護で第1試合は具志川商と知念、第2試合は沖縄尚学と小禄が激突する。コザしんきんスタジアムの第1試合は宮古と中部商、第2試合で興南と豊見城が4強入りを懸けて戦う。

 豊見城の垣花琉陽(りゅうひ)が投打で獅子奮迅の働きを見せた。

 スコアボードに0が並ぶ中、均衡を破ったのは八回表だった。1死一、二塁から井上成(じょう)が三塁強襲適時打を放ち、貴重な先制点。「1点取れば流れが変わると思っていた。リラックスしてコンパクトに振り抜けた」と、1打で試合の雰囲気をがらりと変えた。

 続く垣花が左中間を破る三塁打を放ち、走者2人を生還させた。さらに1点を加え、大きく突き放す4点を奪った。

 2度の順延が先発マウンドの垣花にプラスに働いた。2回戦のウェルネス戦で、背中と左肩に死球を受け投球にも影響が出ていたが回復。「きのうまで続いた痛みが、今日は引いていた」と直球で最速141キロを投げた。「スライダーやチェンジアップが好調で効果的だった」と沖水打線を完封した。

 次戦の興南とは昨秋の3回戦で対戦。垣花が好投したが延長1―2で敗れた。連戦となり、疲労との戦いにもなる。「興南は手ごわいが自分たちを信じて、モットーとする『全員野球』で挑みたい」と闘志を燃やす。
 (大城三太)

▽3回戦
豊見城
 000 000 040|4
 000 000 000|0
沖縄水産
(豊)垣花―比嘉海
(沖)友寄、要、友寄、國吉昂、國吉一、友寄―新垣
▽三塁打 垣花(豊)