高齢者のワクチン接種予約を支援 20日、市内7カ所で 那覇まちづくり協議会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
高齢者へのワクチン接種支援を行う那覇市校区まちづくり協議会のメンバー=16日、那覇市泉崎の琉球新報社

 那覇市内の独居高齢者や高齢者世帯を対象に、「共助」と「公助」の力を合わせて新型コロナウイルスのワクチン接種予約を手伝います―。那覇市校区まちづくり協議会で構成される「高齢者ワクチン接種プロジェクト」ネットワークは20日午前9~12時、市の協力を受けて、市内7カ所で高齢者の集団接種予約手続きをサポートする。那覇市では7月下旬から60歳未満の予約を控えており、すでに接種券を持つ高齢者から「ワクチン難民」を出さないことが目的だ。

 20日に接種予約支援が行われるのは、若狭、繁多川、小禄南、首里、石嶺の5公民館と大名児童館と真和志支所。接種券の持参と、当日までに主治医や担当医に接種の相談を済ませることを呼び掛けている。

 同ネットワークはすでに数カ所で先行実施している。市の助成を受けて首里地区にチラシ1万2000枚を配布したという。チラシでは、「お隣近所の皆さん、お互いに声かけ、お手伝いのご協力を」と呼び掛けている。

 新型コロナ感染防止のため、今こそ共助の力を発揮しようとすることが同ネットワークの原動力になっている。校区まちづくり協議会はそれぞれ単体で活動してきたところ、「なは市民協働大学」で地域課題解決に取り組んだメンバーが横のつながりを強め、今回の接種支援に取り組んでいる。

 同ネットワークによる接種支援の後は、民生委員や地域包括支援センターの職員が高齢者宅を訪問する際に接種の有無を確認し、接種へつなげることも検討している。

 メンバーの一人で那覇市のまちづくり協働推進課の天久若奈主事は「こうした連携は初めて。ワクチン以外でも、皆の意見を聞いて地域の課題を解決する一助になる」と話した。

 県によると14日時点で、那覇市内の高齢者(7万4092人)の接種率は1回目が67・66%、2回目が39・42%となっている。