社会
沖縄ワクチン情報まとめ

【図でわかる】免疫いつから?孫に会える?持病ある人は? ワクチン接種Q&A


 新型コロナウイルスに対抗するため、県内各自治体だけではなく県の広域接種センターや企業でもワクチン接種が進む。接種後には筋肉痛や発熱などの副反応が起きることがあり、まれに体内の免疫が過剰反応するアナフィラキシーの報告もあるため、ワクチン接種に二の足を踏む要因ともなっている。しかし集団免疫を獲得するためには、ワクチン接種が鍵とされる。ワクチンの有効性や副反応などについて、医師の解説とともに紹介する。

(文・嘉陽拓也、デザイン・相弓子)










ウイルスに「抗体」 DNAに影響なし


 新型コロナのワクチンは、病原体のウイルスを弱毒化したり不活化したりする従来のものとは異なり、ウイルスをコピーしたタンパク質を作るメッセンジャーRNA(mRNA)を筋肉内に注射する。このタンパク質が体内の免疫細胞を活性化させ、侵入してきたウイルスを攻撃する「抗体」を作る。mRNAは体内で分解されるため、人間のDNAに影響を及ぼすことはない。

 接種後の発症予防効果はファイザー社製が95%、モデルナ社製が94%とされている。副反応として接種箇所の腫れや発熱、けん怠感があり、まれにアナフィラキシーも起きている。副反応が続いたことで医療機関を受診した場合は、国の予防接種健康被害救済制度に基づいて、医療費の自己負担分が救済される。申請の必要書類などは、病院側から市町村や国に提出される。

 ワクチンを接種しても、新型コロナウイルスに感染する可能性はあり、現時点で効果の持続期間も不明という。集団免疫を得るには多くの人々の接種が必要だが、健康上の理由や信条などで接種を受けない人が差別を受けない配慮が必要とされる。





地域や高齢者へ拡大防止 高山義浩医師(県立中部病院)


 ワクチンを接種することにより、変異ウイルスであっても高い確率で感染から守られるようになり、周囲の人を守ることにもつながる。

 接種の目的は、何よりも自分を守ることだ。同居する家族や顧客など、接点のある人たちに高齢者がいる場合には、感染を広げないよう接種を検討してほしい。

 石垣市では、高齢者や介護従事者へのワクチン接種が進められた結果、高齢者施設での集団感染を認めなくなり、最近1カ月では高齢者の感染そのものが発生していない。ワクチンの効果は完全ではないが、多くの人が接種することで地域全体が守られることが期待できる。

 ワクチンを巡っては、不安を煽(あお)るデマも広がっている。口伝えの情報をうのみにするのでなく、政府や県、身近な新聞など、信頼できる機関から情報を得るようにしたい。持病があったり、妊娠していたりするなど、自分の体調に不安があるときは主治医に相談するのが良い。



12歳未満は大人が守る 張慶哲医師(県立南部医療センター・こども医療センター小児感染症内科)


 12歳未満の子どもはワクチン接種対象外なので、大人や教育者、保育従事者が感染対策したり、ワクチンを接種したりして、ウイルスを持ち込まないことが重要だ。

 活動性が高い中学生や高校生の場合は、ウイルスやワクチンのことも理解していると思う。高齢者を守るという自覚を持ってもらう必要があり、ワクチンを接種できる段階になれば打った方がよい。

 子どもは新型コロナウイルスに感染してもほぼ軽症のため、医療機関で受診していないケースもある。治療が必要になって入院したケースは、県内ではない。

 それでも、重症化が懸念される祖父母にうつしてしまうケースは起きている。高齢者の方はワクチンを接種したとしても、地域で流行が続いている場合は孫などと食事を一緒にしない方が感染を抑えられる。



医薬品や化粧品でアレルギーなら相談を 尾辻健太医師(沖縄協同病院小児科、日本アレルギー学会指導医)


 何らかのアレルギーを持っている人は、新型コロナウイルスワクチンを接種して良いか迷うことがあると思う。アレルギーに関して接種禁止の人は、1回目のコロナワクチンでアナフィラキシー(重度のアレルギー反応)を起こした人と、コロナワクチン成分の一つであるポリエチレングリコール(PEG)か、PEGに似ているポリソルベートでアナフィラキシーを起こしたことがある人のみ。

 食物アレルギーやぜんそく、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、ハウスダスト・ダニ・蜂・動物アレルギーがあっても、接種は可能。

 PEGやポリソルベートは医薬品や化粧品、歯磨き粉などに広く使われているが、アレルギーを起こす人はごくまれである。私は10年以上アレルギー外来を担当しているが、PEGやポリソルベートでアレルギーを起こす方に出会ったことはない。医薬品や化粧品でアレルギーを起こしたことがある人は、主治医やアレルギー専門医に相談してみてほしい。



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