PFASで基地外放出の処理水をサンプリング調査 県と国、米軍の3者で


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県が採取した汚染水処理後の水が入った容器=19日、宜野湾市大山の普天間飛行場ゲート前

 米軍が普天間飛行場内から有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)を含む汚染水を処理して基地外の公共下水施設へ放出する計画を巡り、県、国、米軍の3者が19日、処理水のサンプリング調査を実施した。

 米軍はイオン交換樹脂や活性炭などを使った装置で、PFOSなどを取り除く方針を示している。処理水が貯蔵されている屋外タンクの上層、中層、底層の3カ所から水を採った。採取量は国、県、米軍それぞれ500ミリリットル。PFOSやPFOAなどの濃度について分析する。

 3者の分析結果が出そろった段階で公表する。米軍は米本国で分析するため、結果が出るまでに時間を要する可能性があるという。

 米軍は汚染水のPFOSとPFOAの含有量を日本側の暫定指針値(1リットル当たり50ナノグラム以下)に濃度を下げ、基地外の下水道へと放出する考えを示していた。謝花喜一郎副知事は16日、「県として承服できない」と計画中止を求める考えを示していた。

 在沖米海兵隊は19日、短文投稿サイト「ツイッター」で県などの立ち入り調査の様子を収めた写真を投稿した。投稿で「県と沖縄防衛局は処理装置の効果と安全性を検証できる」と強調した。