<五輪の県勢展望>喜友名、空手型「金」濃厚 幅跳び津波の復調なるか


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男子空手形で金メダル最有力候補の喜友名諒
県勢として49年ぶりに陸上で五輪に出場する津波響樹

津波響樹・陸上男子走り幅跳び(7月31日~8月2日、東京・国立競技場) 入賞や表彰台を狙うためには、最低でも8メートル台を跳ぶことが必要になる。リオ五輪では1位が8メートル38、2位が8メートル37、3位が8メートル29だった。津波の自己ベストは2019年8月に出した8メートル23。自身の力を最大限出し切り、大舞台で記録を更新できれば表彰台に上る可能性はある。ただ昨年から公式戦で8メートル台を跳べておらず、課題に挙げる踏み切りなどを調整し、本番に向けて調子を上げていきたいところ。

屋比久翔平・レスリンググレコローマンスタイル77キロ級(8月2~3日、千葉・幕張メッセ) 2019年の世界選手権覇者で第1シードのタマス・ロエリンツ(ハンガリー)を筆頭に強豪選手がひしめく階級。アジア予選2位で出場枠を得た屋比久も過去の国際大会で対戦した選手が複数いるが、結果は分が悪い。ただグラウンドでの攻防や自信のある体力には大会ごとに磨きが掛かってきている。持ち前の「前に出るレスリング」でスタミナ勝負に持ち込み、メダル獲得を狙いたい。

前に出るレスリングでメダルを狙う屋比久翔平
挑戦者の気持ちで世界の強豪に挑む當銘孝仁

▽喜友名諒・空手男子形(8月6日、東京・日本武道館) 試合は30点満点で、技や動きのタイミングなどを評価する技術点70%、力強さやスピードの競技点30%で採点して競う。世界選手権3連覇中と他を圧倒する喜友名が普段通りの力を発揮すれば、金メダルを獲得する可能性が濃厚。開催が1年延期になったことでスピードやパワーも底上げされており、本人は満点での優勝を目指している。

▽當銘孝仁・カヌースプリントカナディアンシングル1000メートル(8月6~7日、東京・海の森水上競技場) 伝統的に強い欧州のほか、ブラジルやキューバなども強豪だ。當銘は長らく沖縄水産高の一つ違いの後輩である大城海輝とペアでの五輪出場を目指していたため、本番に向けてシングルへの適応や精度向上が勝負の鍵を握る。風や波など自然環境にも大きく左右される競技だけに、臨機応変な対応も求められる。挑戦者の気持ちで一つでも多く勝ち上がりたい。