漂着プラスチックをコースターに再生 石垣の高校性が加工・商品化


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【石垣】自律型人材の育成を目指す石垣市公営塾で、漂着ごみ問題解決に向け活動する「島そうじプロジェクト」の高校生らが、漂着ごみをコースターやキーホルダーに加工した商品の販売を8月以降に新石垣空港で始める。メンバーは18日、市内で商品加工の様子を実演した。「多くの人がごみ問題を考える入り口にしていきたい」と話している。

「島そうじプロジェクト」が作ったコースター(左)とキーホルダー

 島そうじプロジェクトは昨年、石垣島に漂着したプラスチックごみを利用して商品化することを目指し、機械購入や活動費造成のための資金をクラウドファンディングで募った。最終的には目標額を大きく上回る240万円超が集まったという。

 これらを元手に商品開発を開始。商品のコースターやキーホルダーは、漂着ごみのペットボトルキャップが原料で、これまでのビーチクリーン活動などで集めたものを使っている。

 コースター、キーホルダーともにプロジェクト名の英語表記「SHIMASOUJI PROJECT」の文字を入れ込んだデザインにした。キーホルダーには石垣島をアピールする八重山ミンサー柄も取り入れた。使うキャップの色により、出来上がる品の色も変わるといい、カラフルな仕上がりとなった。

石垣島の漂着ゴミを利用した商品を開発した石垣市公営塾「島そうじプロジェクト」のメンバー=18日、石垣市

 プロジェクトリーダーで八重山高3年の奥浜寿虹さん(17)は「多くの人に支えられたことに感動している。ごみにも新たな魅力があることを知ってほしい。商品を買ってもらうことで、問題を考える入り口を広げていきたい」と話す。メンバーの一人で、同校3年の仲筋慶さん(17)も「環境問題という大きな問題を一人で変えるのは大変だが、いろいろな人が関わることで変えられる」と力を込めた。