東京五輪が23日、開幕した。県内では、出場選手にエールを送る人やテレビで試合観戦を予定する人も多い。一方、全国的に新型コロナウイルス感染が広がる中での開催に、「盛り上がる雰囲気がなく寂しい」との声や不安が聞こえた。
「胸を躍らせ、テレビを見つめていた」。名護市の大村良邦さん(80)は、1964年の東京五輪を昨日のように鮮明に語った。一方で「今回はいろんな問題があった。当時のように、日本が一つにまとまって盛り上がるような雰囲気がなくて寂しい」と話した。
那覇市の飲食店アルバイト森温海さん(18)は「コロナ禍で開催されるのか分からず、選手には戸惑いもあったと思う」とおもんぱかる。「その中でも気持ちの整理をつけて大会を目指してきた。ぜひ頑張ってほしい」とエールを送った。
宜野湾市の宜保智子さん(70)は、コロナ禍の五輪開催に不安を感じつつも、スポーツの祭典をテレビで見守る予定だ。前回の東京五輪は、ワクワクしながらテレビを見ていたが、今回の五輪開催は「コロナの感染拡大に不安はある。日々増えているので、この先どうなるか心配だ」と吐露した。