渡名喜島沖の米軍鉄製コンテナ落下を巡り、県の金城賢知事公室長は27日、北中城村の米軍キャンプ瑞慶覧を訪れて抗議し、提供施設・区域外でのつり下げ訓練・輸送の中止などを申し入れた。応対した米海兵隊太平洋基地政務外交部長のニール・オーウェンズ大佐は事故発生を謝罪した上で「米軍の練度維持に必要」として、中止要請には応じなかった。
抗議文ではこのほか、(1)事故原因究明とそれまでの全つり下げ輸送・訓練の中止(2)事故発生時の正確な情報提供(3)落下させたコンテナの回収(4)訓練・演習の自治体への事前通知(5)普天間飛行場の早期閉鎖・返還(6)日米地位協定第5条などの改定―を求めている。
海兵隊側はコンテナ落下の原因について「検証中」とした。回収については落下の衝撃で破損した可能性に言及した上で、「検討したい」と述べた。
県は抗議要請について県庁への来庁を求めたが、海兵隊側は提供区域内の事故で人的被害が出ていないことを理由に応じなかった。