世界遺産登録のやんばる「来訪自粛を」 医療崩壊危機で緊急会見


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緊急記者会見で新型コロナ感染予防策の徹底などを呼び掛ける(右から)北部地区医師会の宮里達也副会長、同会の上地博之会長、北部市町村会の當眞淳会長、同会の渡具知武豊理事

 【北部】新型コロナウイルスの感染急拡大を受けて、北部市町村会と北部地区医師会は29日、7月中旬以降、北部の新型コロナ病床はほぼ満床で「医療崩壊が迫った危機的状況」として、マスク着用などの徹底とワクチン接種を呼び掛けた。名護市の北部会館で緊急会見を開き、北部市町村会の當眞淳会長(宜野座村長)は自然遺産登録で観光客らの多数の来訪が予想されるとして「今は来訪を控えて」と求めた。

 28日現在、新型コロナ病床は県立北部病院が30床中27床、北部地区医師会病院が20床中17床が埋まっている。名護市内にある軽症者用療養ホテルの30室もほぼ満室という。ワクチン接種については64歳以下の接種率が低く、50代以下で感染が拡大している状況だ。

 北部地区医師会の上地博之会長は「飲食や祝いの場でマスク無しで感染し、家族や職場に広げている。気の緩みがある」と指摘した。