全国高校総合体育大会・北信越総体第5日は29日、各地で競技が行われた。雨のため順延となったソフトボール女子は福井県の敦賀市きらめきスタジアムであり、読谷は1回戦で鳥取城北と対戦し、0―2で敗れた。ソフトテニス男子の団体は名護が2回戦で三重に敗れ、8強入りはならず。弓道は女子の個人戦で糸数智恵(興南3年)が予選を通過し、準決勝を戦ったが、決勝には進めなかった。陸上男子1500メートル決勝に進んだ上原琉翔(北山3年)が棄権した。女子砲丸投げ予選2組の友利晟弓(那覇西2年)は7位で決勝進出はならなかった。
真栄城、強気の直球
鳥取城北に0―2で敗れたが、読谷はチームの持ち味であるはつらつとした雰囲気をそのままに最後まで戦った。
左腕の真栄城由奈が躍動感あふれるフォームから強気の直球勝負で要所を締めた。「県大会は失点が怖くて真ん中に投げないようにしていたが、今日は一球入魂で投げ込んだ」と堂々と攻めた。ライズボールを駆使して再三フライに打ち取るなど好投した。三回と六回にそれぞれ1失点。被安打自体は少なかったが、うまくつながれ、試合巧者ぶりを見せつけられた。
最大の好機は三回表。喜屋原咲、新里夕凜が塁に出て2死一、二塁。続く儀間歩理の打席で、喜屋原が三盗、次のプレーで新里が二盗し、ぐいぐいとチャンスを広げた。儀間はしつこく食らいつき外角を捉えたものの、ボール下側を振らされてしまい、内野フライに終わった。試合後は座り込んで悔し涙を流し続けた。
真栄城は「ベンチも盛り上げてくれて、こういう試合ができてよかった」と目を真っ赤にしながらも、表情は晴れやかだった。喜屋原主将は「1本出なかったのは悔しいが、投手が頑張ってくれた。力のある後輩たちがいるので全国で1、2勝できる力を付けてほしい」と思いをつないだ。
(大城三太)