【糸満】東京五輪のカヌーで準々決勝に進出した當銘孝仁選手。6日、糸満市糸満の実家では家族や妻子が集まり、テレビ画面越しに「頑張れ」とエールを送った。準決勝には惜しくも届かなかったが、母・みゆきさん(60)は「ご苦労さまと声を掛けたい。本人が頑張って五輪に出場して感謝している。本当に親孝行だなと思う」とねぎらった。
當銘選手が沖縄水産高校カヌー部時代の平良祐喜監督(現宮古総合実業高校)(44)が、宮古島市内で試合中継を見詰めた。「準々決勝では本人らしく、楽しくこいでいる気がした」と目を細めた。當銘選手は日々の練習で手を抜かず、やられたら次は取り返すように、ハングリー精神が人一倍強かった。無名の時代から「五輪に行く」と宣言していたという。平良さんは「出場できたことは称賛に値する。有言実行する男だ」と、これまでの努力をたたえた。
糸満市役所では、當銘真栄市長らがテレビ画面に食い入った。當銘市長は「悔しさをバネに次の世界大会を目指して頑張ってほしい」と激励した。