相撲の與那覇と仲宗根が決勝トーナメントへ 高校総体


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 全国高校総合体育大会・北信越総体第13日の6日、長野県松本市で行われたテニス男子ダブルスで玉城勇稀・岡崎奎太(沖縄尚学)が準々決勝で神奈川のペアに敗れ、4強入りはならなかった。女子シングルスは倉岡彩夏(沖縄尚学)が4回戦まで進んだが、5―8で敗れ、8強入りを逃した。堀江菜実(同)は3回戦で敗れた。相撲は新潟県糸魚川市で行われた。個人予選で與那覇大地(中部農林)が3戦全勝、仲宗根龍(同)は2勝1敗で8日の決勝トーナメントに進んだ。玉城頼は予選敗退だった。団体予選は1試合を行い、中部農林が島根代表に5―0で完勝した。7日は残り2戦が行われる。

◆與那覇、持ち味 機動力発揮

個人3回戦 下手投げで滋賀代表を破る中部農林の與那覇大地=6日、新潟県の糸魚川市民総合体育館

 與那覇大地(中部農林)が3戦負けなしで、個人戦決勝トーナメントに進んだ。持ち前の速さを生かした機動力を発揮し、巧みに攻めた。

 1戦目は体勢を崩した香川代表を押し出し。土俵際に追い込みながらもかわされたが、すかざす背中に回り込んで正面を向かさなかった。2戦目は山梨代表と力勝負に持ち込み、寄り切りで破った。滋賀代表との3戦目は土俵際でのピンチから形勢逆転の勝利。左手に渾身(こんしん)の力を込め、回転力も利用しながらの下手投げだった。「先にまわしを取られて焦ったが、左で差すことができた」と底力を発揮した。

 勝ち残った32選手で頂点を競う決勝トーナメントでは「立ち合いから積極的に攻めたい。速さでは負けないので相手の動きをしっかり見て、焦らずに相撲を取りたい」とこれまでの経験を総動員して臨む。自分よりも大きい相手に対しては「前みつを取って相手の左側に入り込み、自分に有利な展開に持ち込みたい。8強入りを目指したい」と静かに闘志を燃やした。
 (大城三太)


◆仲宗根、ベスト8狙う

個人戦3回戦 山形代表を寄り切りで下す中部農林の仲宗根龍(右)

 仲宗根龍(中部農林)が3戦2勝で個人決勝トーナメントへ進んだ。「初のインターハイで、初戦は緊張で体ががちがちだった」と出足が鈍く、あびせたおしで黒星。

 あとの2戦は自分よりも体が小さい選手を盤石の内容で退けた。180センチ、140キロの体格で、右四つからの寄り切りが得意の勝ちパターン。

 相撲は高校から始めたが、チームの実力派・玉城頼を負かすほどに急成長を遂げた。「素早く先にまわしを取る相撲でベスト8を狙いたい」と大舞台での活躍を誓った。


◆完勝で好発進 中農団体

団体1回戦 中部農林―隠岐水産(島根) 左手親指を負傷しながらもすくい投げで勝利する玉城頼(右)

 団体戦予選の中部農林は島根代表に5―0で完勝し、好スタートを切った。2年の新田将大、島袋偉海も勝利に貢献した。

 心配なのが玉城頼のけが。3日前の練習中に左親指を負傷し「力が入らない状態で右手で踏ん張ったが難しかった」と個人戦は勝ち星なく敗退したが団体戦では意地の勝利だった。

 「最後の大会なので悔いなく終えたい」とチーム戦に全力を注ぐ。7日に予選の残り2試合があり、富山、千葉の代表と戦う。高校で競技引退を決めており、集大成の舞台を無心で突き進む。