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沖縄出身の比嘉さん「オープンガーデン」が大賞 川崎の「花と緑のコンクール」


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「第17回わがまち花と緑のコンクール」個人の部の大賞に選ばれ、福田紀彦川崎市長(中央)から表彰された比嘉孝さん(右)と妻の美恵子さん=7月21日、神奈川県の川崎市役所

 【神奈川】「第17回わがまち花と緑のコンクール」(主催・川崎市公園緑地協会)個人の部大賞に、県出身の比嘉孝さん(74)=同市川崎区=の庭「オープンガーデン」がこのほど選ばれた。表彰式が7月21日、川崎市役所で行われた。同コンクールは、緑と花を育て、市民に優れた景観を提供する人や団体を表彰するもの。今回、130件の応募があった。比嘉さんは初めての応募で、大賞を受賞した。

 審査委員長の水庭千鶴子東京農業大学教授は、選考委員の全会一致で大賞に選ばれたことを明かし、「道に面したオープンな庭でテーブルとイスを設置して花木を植え、花で庭を彩っている。比嘉さんの庭は町のオアシス的な存在になっている」と評した。

 比嘉さんは、長年にわたり川崎沖縄県人会長を務め、現在は同県人会の名誉会長。4歳の時に両親と川崎に移り住み、花木を育てるのが好きな母ウシさんの手伝いを子どもの頃からしていたという。本格的に庭づくりを始めたのは、2002年に米ニューヨークで自宅の庭を観光客に開放するガーデニングコンテストの素晴らしさに感激したのがきっかけ。シーサーが乗った門柱だけを残して外壁を撤去し、道行く人に喜んでもらえるようなオープンガーデンにした。現在、庭の花木は40種類以上になるという。

 比嘉さんは受賞について「皆さんに喜んでもらえるのがうれしくて続けてきた。近所の方に勧められて応募したが、まさか、このような評価をいただけるとは思わなかった。本当にうれしい」と笑顔を見せた。

 (山川夏子首都圏通信員)