空手組手女子、浦添が団体16強 強豪・帝京には惜敗、大将戦まで粘る 全国高校総体


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 全国高校総合体育大会・北信越総体第21日は14日、福井県などで6競技が行われ、空手道組手で団体女子の浦添が2回戦を突破して16強入りした。8強を懸けた帝京(東京)戦は1―3で敗れた。組手の個人戦は男女いずれも初戦で敗退した。


強豪相手に粘り見せる
 

女子団体3回戦 浦添―帝京 懸命に突きを繰り出す浦添の中堅・仲本青空=14日、富山県の上市町総合体育館(ジャン松元撮影)

 目標だったベスト8には届かなかったが、浦添女子は強豪の帝京を相手に、大将戦までもつれる試合を展開した。「もっと戦い続けたかった。悔しい」とメンバー。道着の袖に顔を押し当て涙を流した。

 従来は先鋒を務める比嘉花梨が個人戦で負傷し、欠場した。それでも1、2回戦を勝ち進み、迎えた3回戦。それまで大将を務めていた三浦麻姫琉が先鋒に名乗り出た。しかし、「絶対流れをつくると手を上げたけど…」。先取するが逆転を許し、試合を落としてしまった。

 次鋒戦は、砂川柚乃杏が上段突きで奪った1点を死守し勝利。中堅戦は唯一の3年、仲本青空が敗れてしまう。続く副将戦。先輩の仲本に一つでも多く試合をさせてあげたいと、喜屋武芹佳が奮起した。リードされていたが、「ベンチの青空先輩が見えて、いくしかないと思った」。残り時間数秒で上段突きを決め、引き分けに持ち込んだ。

 勝敗は大将の八木美心に委ねられることに。リードされながらも一歩も引かず、最後まで逆転を狙って大技を仕掛けたが勝利には届かなかった。「冷静に戦ったつもりだが、点数を取られていたので焦ってしまったのかもしれない」と振り返った。

 試合後、「強豪相手にそんなに差はなかった。よくやったよ、胸を張れ」と守岡長寅竹監督は言葉を掛けた。肩をふるわせて泣きじゃくるメンバーは「総体の借りは、総体で返せ」の言葉に大きくうなずいた。

 (新垣若菜)


「相手に飲み込まれた」 2回戦敗退国吉、唇かみしめ
 

男子個人2回戦 積極的に突きを繰り出す沖縄尚学の国吉展空

 「何が何でも悔いのない試合をしたかったが、相手に飲み込まれ…」。2回戦で涙をのんだ沖縄尚学の国吉展空は悔しそうに唇をかみしめた。

 「自分の動きができていた」という1回戦は、上段と中段の突きを決め、4対0の快勝だった。続く2回戦。技の動き出しが多い相手に対し、出鼻を狙ったが突けず、逆に相手に差し込まれてしまった。

 指導者で叔父でもある国吉真太郎監督からの「全国でもトップレベルの技がある。自信を持っていけ」との言葉を受けて臨んだが、相手の懐に入れず、点数を取れなかった。

 「勝てる相手だった。たくさん指導してくれた監督に恩返しできなかったことが悔しい」と語る。空手は大学でも続ける。「大きな選手になって必ず恩返しをしたい」。力を込めた。