沖縄の風景 作品の主人公に 映像作家・山城知佳子さん(那覇市出身) 東京で個展、県外公立美術館で初


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最新作「リフレーミング」の出演者と記念撮影をする山城知佳子さん(右から2人目)=16日、東京都目黒区の東京都写真美術館

 【東京】那覇市出身で映像作家・美術家の山城知佳子さんの展覧会「山城知佳子 リフレーミング」(主催・東京都、東京都歴史文化財団など)が17日、目黒区の東京都写真美術館で始まった。初期の作品「BORDER」(2002年)から最新作「リフレーミング」(21年)まで29点が展示されている。県外の公立美術館での山城さんの個展は初めて。

 展覧会では、最新作をはじめ「土の人」など代表作を一つの作品であるかのように配置。展示室内を回遊しながら巡ることで、個々の作品が相互に連環し合い、作品を体感できる展示になっている。

 最新作「リフレーミング」は、埋め立て用土砂が採掘されている名護市安和の鉱山などが舞台。沖縄の風景と現実に向き合い、新たな視点で物語を紡ぎ出す。

 16日に報道機関向けの説明会が開かれ、関係者が作品に対する思いを語った。山城さんは最新作について「風景が主人公であり、身体表現で物語を語っている。作品は見ているというより、その空間にいるかように作っている」と話した。

 展覧会は10月10日まで。開館時間は午前10時~午後6時まで、毎週月曜日が休館日。入場料は一般700円。オンラインでの事前予約を推奨している。

 問い合わせは東京都写真美術館(電話)03(3280)0099。