18日の新型コロナウイルス新規感染者数や療養者数が過去最多を更新し、医療現場は一層危機的状況だ。療養者数に含まれる入院患者のうち、中等症患者は534人と最多を更新した。県は同日、本島中部での感染拡大を踏まえ、入院が必要な患者を一時的に受け入れる「待機ステーション」を沖縄市に新設する方向で調整していると県議会で説明した。感染拡大の背景として県民の自粛疲れや緩みが指摘される一方、県外との往来に起因する「移入例」も増えている。
15日午後、重症者と酸素投与が必要な中等症患者を受け入れる本島内の病床が一時的に満床となり、患者はすでに本島内に設置されている待機ステーションに運ばれた。その後も連日、感染者数は曜日ごとの最多を更新し、同様の事態がいつ発生してもおかしくない状況だ。待機ステーションでは、入院治療が必要な患者の入院先が確保されるまでの間、医師らの管理下で24時間体制で受け入れる。
感染が急拡大する第5波では、県外との往来などにより感染してしまう「移入例」も増加傾向にある。
県によると、(1)沖縄を訪れ陽性となった県外在住者(2)県外で陽性になった県民(3)県外在住者との接触で陽性が判明した県民―を合わせた「移入例」は、7月27日~8月2日の1週間が64人、8月3~9日の1週間が68人、8月10~14日の5日間が60人となっている。そのうち(1)はいずれの期間も41人だった。
移入例が60人を超えたことは7月以前はなかったという。糸数公医療技監は「県民が県外に行き陽性になることが多かったが、沖縄に来て陽性になる県外の人が増えてきている。来る前の検査を呼び掛けているが、なかなか受けてもらえない現状がある」と指摘した。