ハンドボール 女子・那覇西が8強入り <全国高校総体>


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攻守で那覇西をリードする司令塔の金城菜々子(7)=18日、北陸電力福井体育館(高辻浩之撮影)

 全国高校総合体育大会・北信越総体第25日は18日、福井県などで8競技が行われた。

 女子の那覇西は27―22で小松市立(石川)を下し3回戦を突破した。準々決勝に進出し、8強入りした。

那覇西・金城菜、試合重ね成長 点取り屋から司令塔へ

 那覇西が目標の全国制覇へまた一つ歩みを進めた。一戦一戦重ねるごとに、鋭さを増してきた持ち味の堅守速攻。序盤から小松市立のシューターに何もさせず、一気の攻めで点差を積み重ね、前半だけで17―6と引き離し、ほぼ勝負を決めた。

 初戦から絶対的エースの金城菜々子が攻守でチームを動かす。巧みなフェイントで守備を惑わし、守備の間を割る速さは相手にとって脅威となる。約1年悩まされてきた足や肩のけがから復調し、シュートの球速や威力が万全の状態に戻ってきているという。

 本来は点取り屋だが、全国総体では、足をけがした金城望子主将に代わり、ゲームをつくる役に重きを置く。「中学からの自分で決めにいくプレースタイル」から一転、人を動かしたりパスを合わせたり。冷静さも求められ責任の重さを実感する。これまで一緒に試合を組み立ててきた頼りになる主将の存在の大きさが身に染みる。

 ベンチで見守る主将の声援を背に「試合を重ねるごとに徐々にボールが回り、みんなが満遍なく得点してきた」とコート内を躍動する。「全員で望子をカバーして戦い抜き、自分たちのハンドをやりぬいて制覇したい」と強い覚悟で次戦に挑む。
 (謝花史哲)

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GK比嘉から縦パス1本/左サイド島袋、鮮やか速攻

 GK比嘉楓から左サイド島袋心花への縦パスがさえ渡った。守りから瞬時の切り替えで一気に敵陣へ。比嘉の威力のあるロングパスにも対応し、ジャンプして捕球を成功させて、鮮やかな速攻を決めきった。

 「本当はキャッチングは苦手」と謙遜しながらも「きょうはうまくできたと思う」とうなずいた。GKからのパスは右サイドの上間望愛といつも意識している。誰がいくか目配せもするが「パスをもらう競争をしている時もある」と笑う。「サイドで得点できれば真ん中がもっと安心できる」と次戦もスピードで勝負を仕掛け勝利を狙う。