全国高校総合体育大会・北信越総体第25日は18日、福井県などで8競技が行われた。
ハンドボール男子の興南は境(鳥取)に31―21で勝利した。3回戦を突破し、準々決勝に進出、8強入りした。
前半終盤に最大6点リードを1点差まで詰められた興南が、後半は守りからゲームコントロールを修正し、最終的には10点差で快勝した。黒島宣昭監督は「無理をして気がはやってミスをした」と前半の課題を指摘した。その上で「後半は守備の配置換えでうまく立て直せた」と対応力の成長を評価した。
前半は181センチある境の長身フローターにゴールを割られ、8点も奪われた。パスミスから焦り、無理に押し込んで不要なファウルも。後半は一転、わずか6失点に抑えこんだ。途中交代の下地竜聖と守りの要の根間光裕寿(みゆと)がチームを引っ張り、流れを引き戻す原動力になった。
「フェイントを読み、カットするのが得意」と、下地は前半してやられたフローターをマーク。仕事をさせずに後半に与えたのは1得点だけ。根間も周囲との連動を常に気を配り、相手の攻撃を封じ込めた。
攻撃でも172センチながらポストに入り長身の守備陣と渡り合い味方を援護。さらに得点も決めて、この日チーム2番目の7得点と貢献した。指揮官や仲間からも「寡黙だけど流れを変える力がある」と信頼は厚い。根間は「冷静さは意識している。自分が犠牲になってシュートを打たせていきたい」と献身プレーでチーム一丸となり決勝を目指す。