世界自然遺産に登録された沖縄島北部と西表島の保全管理へ、県、琉球大など7者が19日、連携協定を結んだ。保全管理のための長期的な調査研究や担い手となる人材育成を図る。締結式がオンラインで行われ、玉城デニー知事は「取り組みを進められるよう予算も組み立てていきたい」と話した。
協定を締結したのはほかに、沖縄科学技術大学院大学、国立環境研究所生物多様性領域、森林総合研究所九州支所、林野庁九州森林管理局沖縄森林管理署、環境省沖縄奄美自然環境事務所。各機関は以前から自然や文化の研究を進めており、これらの科学的知見を蓄積して遺産の維持に活用する。登録地として国連教育科学文化機関(ユネスコ)に報告するモニタリングにも活用する。
担い手育成について琉球大の西田睦学長は「学内には自然、文化、観光と世界自然遺産に関わる幅広い研究がある。協定を生かして学生を送り出したい」と話した。国立環境研の山野博哉領域長、森林総研九州支所の塔村真一郎支所長は「若手研究者として育てたい」と連携に向け意気込んだ。