【中部】在沖米海兵隊が普天間飛行場内に貯蔵していた有機フッ素化合物(PFAS)を含む汚染水を、処理した上で下水道に放出したことを受け、宜野湾市民らは26日、北中城村の米軍キャンプ瑞慶覧ゲート前に集まり、抗議の声を上げた。市民ら約10人が「PFASを流さないで」「沖縄を差別するな」と米軍の対応を非難し、プラカードを掲げた。一方、飛行場周辺の農家は作物への風評被害を懸念。市民を顧みない米軍にため息を漏らした。
市民団体「ぎのわん清(ちゅ)ら水会」の呉屋初子さんは「(放出を)聞いて驚いた。すぐにでも『市民は怒っている』と意思表示をしないといけない。基地公害は市民には見えにくい。それが怖い」と話した。
桃原功宜野湾市議は「一方的に放出したのは許せない。『薄めたからいい』という話ではない。一度許してしまうと、米軍は今後もずっと放出しかねない」と憤った。
6月には、うるま市の米陸軍貯油施設からPFASを含む汚染水が流出する事故も発生した。抗議集会には、うるま市島ぐるみ会議の宮城英和事務局長も参加して「うるま市でも汚染水の流出があった。今回のように、平気で下水道に放出するというのは沖縄を植民地として捉えているからではないか」と訴えた。