本部港の使用不許可を要求 土砂搬出、住民監査請求


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ベルトコンベヤー2基で運搬船に送り込まれる土砂=5月26日、本部町の本部港塩川地区

 沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、土砂搬出のため本部港塩川地区に4月から設置されたベルトコンベヤーを巡り、本部町島ぐるみ会議と沖縄平和市民連絡会は27日、県庁で会見し、県が設定した施設利用料に問題があるとして、住民監査請求をしたと発表した。

 ベルトコンベヤー設置業者は、4~8月分の港湾使用料計304万6597円の不当利得を得ていると主張した。監査委員に対して業者に不当利得分の返還請求と、港湾使用の許可を出さないことを求めた。請求人は現時点で426人。

 業者はベルトコンベヤー設置前、県から管理権を譲り受けている本部町から「荷さばき地」使用許可を受け、トラックから直接運搬船に土砂を運んでいた。業者は作業加速のため、ベルトコンベヤー設置を申請し、県が3月31日に「港湾施設用地」使用許可を出した。

 市民らは、従来の港湾内の荷さばき地に重機を置いて作業しているのにも関わらず、使用許可区分の変更で使用料が12分の1に減っていると説明した。さらなる損害発生を防ぐため、使用許可を与えないよう訴えた。

 請求人の一人、北上田毅氏は「県港湾管理条例に照らしておかしい」と話した。