沖縄県内の社長の平均年齢は?年齢が高くなるほど増収率は…


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 東京商工リサーチ沖縄支店は27日、2020年の県内企業の社長平均年齢が前年比0・47歳上昇して62・15歳だったと発表した。上昇は3年連続。国内全体で社長の平均年齢は同0・33歳上昇して62・49歳。沖縄は都道府県別で8番目の若さだったが、全国平均との差は縮まった。

 調査対象の県内企業で60代以上の社長が占める割合は61・3%で、前年より同1・01ポイント上昇した。30代以下の社長の割合は同0・38ポイント低下の2・53%と、9年連続で低下した。

 社長の年齢を企業の売上高別に見ると、売上高「1億円未満」の企業で社長の平均年齢が62・62歳と最も高く、次いで「1億円以上5億円未満」が60・90歳、「10億円以上50億円未満」が60・75歳だった。前年に続き、売り上げの低い企業で社長の高齢化が進んでいる傾向がある。

 産業別では、最も平均年齢が高かったのは不動産業の63・91歳だった。最も若かったのは情報サービス業で55・73歳だった。

 直近2期を比較した増収企業の割合を社長の年齢別に見ると、30代以下で62・16%、40代と50代がそれぞれ51・10%、60代が49・54%、70代以上が47・07%となり、年齢が高くなるほど増収率が低下する傾向がある。

 一方、最新決算が赤字の企業の割合が最も高かったのは30代以下の20・72%で、次いで70代以上の20・24%だった。

 同支店の担当者は、高齢化の傾向について「事業承継がうまくいっていない部分がある。特に現状は新型コロナウイルスによって景況が良くなく、後継者候補も後を継ぐのにちゅうちょしている可能性がある」と話した。