自宅での学び本格化 オンライン授業進む浦添市内の小中学校


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タブレット端末を使って自宅にいる児童に夏休みの振り返りやオンライン授業について説明する教諭ら=27日、浦添市の沢岻小

 【浦添】8月26日に小中学校の2学期が始まった浦添市の学校でオンライン授業が本格化している。新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、市は9月5日まで市内の小中学校16校を臨時休校する措置をとっており、子どもたちは休校中、学校から配布されたタブレット端末「iPad(アイパッド)」を介して授業を受け、自宅で学びを続けている。

 休校初日となった27日には、市内のオンライン授業先進校である沢岻小(金城孝子校長)と、仲西中(神谷加代子校長)を松本哲治市長や當間正和教育長らが視察した。沢岻小は市内の小中学校で唯一、26日の始業式をオンラインで実施した。27日は、各教室で担任の教諭らがタブレットと電子黒板を使って、朝の会や授業を進めた。沢岻小は「つなぐ」をテーマに市内でもいち早く教育のオンライン化を進めており、昨年の臨時休校中も「オンライン朝の会」の実施や県外の小学校とのオンライン交流などを実践した。

自宅にいてオンライン参加する生徒に授業をする教諭=27日、浦添市の仲西中

 仲西中ではこの日、初となる同時双方向型のオンライン授業を実施した。国語や数学、英語、理科、美術など複数の教科の授業がみっちり行われた。

 浦添市では、ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」と学習支援アプリ「ロイロ」を使ってオンライン授業を実施している。授業で疑問があればチャット機能を使って個別で質問するなど授業は双方向で進められている。仲西中の神谷校長は「オンライン授業は生徒一人一人のフォローがしやすく、不登校の子でも参加しやすいなどの利点がある。普段と違うのは教室に生徒がいないだけだ」と力説した。

 一方、学校ではネットの通信環境の整っていない家庭や仕事の都合などで家庭での預かりが困難な世帯の子どもを受け入れており、沢岻小、仲西中でも数十人の児童生徒が教室で自宅にいる生徒らと同様にタブレット片手に授業に臨んだ。