「なはーと」字幕の常設や避難訓練の実施を 障がい者2団体が那覇市へ要望


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なはーとのバリアフリー対応について要望する(右から)高嶺豊会長、仲根建作理事長=16日、那覇市久茂地のなはーと

 【那覇】沖縄県脊髄損傷者協会(仲根建作理事長)と那覇市身体障害者福祉協会(高嶺豊会長)は16日、同市久茂地の那覇文化芸術劇場なはーと(新市民会館)のバリアフリー設備改善に関する要望書を市に提出した。

 県脊髄損傷者協会の要望書では「計画段階から提言に関わり、建設中に確認する機会を求めていたが、実現しなかった」と指摘し「今後、公共施設などの整備過程でチェック・確認する仕組みを求める」とした。

 なはーとがほぼ完成した後の7月に催された内覧会を踏まえ、両団体がそれぞれ要望書をまとめた。要望書では、ホール内に館内放送の内容や字幕を表示する設備を常設すること、小さくて分かりづらい案内表示(ピクトグラム)を改善すること、避難訓練の実施なども求めた。

 市によると、2016年の基本設計時に障がい者団体から意見を聴取し、補助犬用トイレの設置などに反映された。だが台風の影響などにより工事の日程に余裕がなくなったため、建設中に参加者の安全を確保しながら内覧会を開催することは難しかったという。

 市の担当者は「10月31日の開館までに、できることは対応したい。避難訓練はぜひ一緒にやりたい」と話した。