小中学校のPC、タブレット「不足」60% 通信環境にも課題 学習状況調査


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 学習状況調査ではコロナ禍による臨時休業期間中の情報通信技術(ICT)活用も調べた。県内の小中学校はタブレット端末の不足や通信環境の不備など、オンライン環境の整備に課題が多くあることが分かった。

 「学校のパソコン・タブレット等の端末が不足」について、県内小学校の59.7%、中学校の60%が「当てはまる」と答えた。「学校の通信環境(無線LAN等)が整っていなかった」の質問では、小学校の53%、中学校の41.4%が「当てはまる」と答えた。「家庭の通信環境」の不備があるとしたのは、小学校の52.2%、中学校の45.0%だった。

 その他にも「市町村教育委員会や学校のシステム」「学校のインターネット接続の通信速度」に関する質問で、「不十分」が小中どちらも過半数を占めた。

 臨時休業中における家庭学習の課題内容では、教科書やプリントを使う傾向が見られた。児童生徒と教師間の「同時双方向型オンライン指導を通じた学習」については、県内小学校の89.7%(227校)、中学校の92.1%(129校)が「実施していない」と回答した。

 休業期間中、児童生徒の学習.生活状況をどのような手段で把握していたかを問う設問では、小中どちらも「電話やファクス」が最多だった。