コロナ休校、小中学生の半数以上が「勉強に不安」 生活リズムの乱れも<学習状況調査>


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 学習状況調査では、児童生徒、学校に対し、新型コロナウイルス感染症による影響も調べた。感染拡大による臨時休校で、勉強や生活リズムの乱れに不安を感じる児童生徒が多いことが分かった。

 児童生徒へのアンケートで、新型コロナの感染拡大により、多くの学校が休校していた期間中について、「勉強に不安を感じたか」という問いに、県内小学生は31.4%が「当てはまる」、24.4%が「どちらかといえば、当てはまる」と答えた。

 県内中学生は33.0%が「当てはまる」、28.0%が「どちらかといえば、当てはまる」と答えた。小中共に「不安を感じている」と答えた児童生徒が半数を超えた。

 休校期間中に「計画的に学習を続けられたか」「規則正しい生活を送っていたか」を問う質問では、小学生は「続けられた」「規則正しい生活を送れた」とする回答が半数を超えたが、中学生はどちらも半数に満たなかった。

 一方、学校へのアンケートでは、新型コロナの感染拡大前後で、児童生徒から学校生活や生活リズムに関する相談が増えたことが分かった。

 「児童生徒からの相談内容に変化があったのはどれか(複数選択可)」という問いで、小学校の最多は「生活リズムの乱れに関する相談が増えた」(51.8%)だった。

 次いで「学校生活における不安・ストレスに関する相談が増えた」(49.8%)だった。

 中学校の最多は「学校生活における不安・ストレスに関する相談が増えた」(62.1%)だった。次いで「生活リズムの乱れに関する相談が増えた」(51.4%)だった。


「よいところある」7割超 自己肯定感高い傾向

 学習状況調査で、児童生徒に「自分には、よいところはあるか」と質問したところ、「当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」と答えたのは小6で76.1%、中3で76.6%で7割を超えた。小中ともに、自己肯定感が高い傾向にあることが分かった。全国と比較しても差はなかった。

 「当てはまる」と答えた小6は35.8%で、中3は33.3%だった。

 2015年の調査と比較すると、小学生は32.5%で3.3ポイント、中学生は24.9%で8.4ポイント上昇した。


「夢や目標ある」7割超/前向きに将来描く

 「将来の夢や目標を持っているか」の問いに対し、「当てはまる」「どちらかといえば、当てはまる」と答えた小6は81.2%、中3は73.2%だった。

 中学生になると夢や目標を持つ割合が小学生より8ポイント低くかったものの、7割以上が将来に希望を抱いている。

 「当てはまる」と答えた小6は62.2%で、中3は44.3%だった。それぞれ全国に比べ、小6が2ポイント、中3が3.8ポイント高かった。前向きに将来を描いている傾向が見られた。


ゲーム習慣日常的に 1日4時間超 小616%、中317%

 文部科学省の分析によると、テレビゲームをしている時間は、児童生徒ともに増加しており、1日当たりのテレビゲームの時間が増えるほど、各教科の平均正答率は低い傾向にあるという。

 県内の児童生徒に「平日、1日当たりどのくらいテレビゲームをするか」と質問したところ「2時間以上する」と答えた小6は51.5%、中3は61.3%だった。

 全国と比較すると、中3は4.3ポイント、小6は2.1ポイント高いが、ほぼ同水準だった。

 「4時間以上する」と答えた沖縄の小6は16%、中3で17.7%だった。一方で「全くしない」と答えた小6は7.2%、中3は5.9%だった。

 日常的にパソコンや携帯電話などを使ってゲームをする習慣がついていると考えられる。