「大好きな海守りたい」SDGsを実践する小学4年生が宜野座村に要望したこと


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ボランティアごみ袋の作製などSDGsの実践を當眞淳村長(左)、新里隆博教育長(右)らに要望した田中獅礼さん=1日、宜野座村役場

 宜野座村立松田小4年の田中獅礼さん(9)が1日、同村役場を訪れ、當眞淳村長らにボランティアごみ袋の製作や学校給食の野菜を有機化すること、給食の週1回の菜食化(ミートフリーマンデー)導入を要望した。

 田中さんは海岸のごみを拾うなど、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に関わる活動を実践する。今年3月、夏休みの自由研究に向け海洋ごみの調査を始めたことを機に、SDGsに関心を抱いた。「大好きな海を守りたい」と、週末に海岸のごみを拾っている。「陸での行動も海につながる」との考えから、「食事を残さない」「水や電気を無駄遣いしない」などの行動も実践して会員制交流サイト(SNS)で発信している。

 田中さんは県内自治体のボランティアごみ袋の導入状況を當眞村長らに説明した。ごみ拾いへの賛同者は多いが、捨てるための費用が必要で活動が続きにくいことを指摘した。野菜の有機化で自然環境が守られること、生産過程で大量の水やエネルギーを必要とする肉の消費を減らすことで、資源を守れることなどを強調し
「子どもの取り組みを広げることで、大人にもSDGsを知ってほしい」と訴えた。

 共に活動する母の彩さん(34)は「(学校で導入することで)子どもたちの学びにもなるのではないか」と話した。

 當眞村長は「活動を継続することが大切。まずは既存の村のごみ袋を配布するなど支援したい」と述べた。新里隆博教育長は「給食では地産地消を心掛けている。他の自治体の例も参考に検討したい」と語った。