辺野古移植でサンゴ学会に意見照会 沖縄県、科学的検証を反映


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水中ボンドでサンゴを固定する作業員=8月10日、名護市の辺野古沖

 名護市辺野古の新基地建設に伴うサンゴ移植を巡り、沖縄県は近く日本サンゴ礁学会に意見照会する。沖縄防衛局が実施した高水温期移植や、生物への影響が指摘される水中接着製品使用の妥当性などについて意見を求めるとみられる。

 沖縄防衛局は7月の高水温期にサンゴ移植を実行した。県は高水温期の移植は移植許可の条件に反していることを理由に移植許可を撤回したが、農相の執行停止を経て、防衛局は移植を再開している。

 県の許可撤回の妥当性を判断する審査請求で、県と防衛局はそれぞれ正当性を主張している。県水産課は「科学的な検討を県の対応に反映させていきたい」としている。

 日本サンゴ礁学会は2019年、辺野古新基地の軟弱地盤改良工事について環境影響評価を実施し、その結果を踏まえた対策をとるよう求める要望書を政府などに提出している。