辺野古設計変更の不承認は10月以降 沖縄県、サンゴ学会の意見反映へ


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沖縄県庁

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、沖縄防衛局が申請している設計変更について、県は不承認の時期を10月以降とすることを13日までに固めた。9月中に防衛局に5回目の質問を出す準備を進めている。埋め立て予定地に生息しているサンゴ類の移植に関して日本サンゴ礁学会に意見を聞いており、内容に応じて設計変更への判断に反映させる見通し。

 県は不承認の方針で、その根拠付けや論理構成を詰めている。最終判断の時期はずれ込むが、年内となる公算が大きい。

 県は不承認の根拠として、埋め立て予定海域の軟弱地盤が最も深い水面下約90メートルに達する地点について、直接試験したデータを採用していない問題を挙げる予定だ。5回目の質問でもその点を改めて問いただす可能性がある。

 今後、担当課がアドバイザーらと協議しながら法的な論点を整理した後、弁護団を含めて県幹部で協議して最終的に知事が判断する。埋め立て予定海域の地盤の軟弱さや環境保全の面で、調査や分析が不十分であることを根拠とする見込みだ。