東京パラリンピックの陸上男子車いすT52の400メートルと1500メートルで銅メダリストとなった上与那原寛和選手と、プロ野球開幕から39試合連続無失点と日本球界の歴史を塗り替え、東京五輪の野球で金メダルを獲得した平良海馬選手への「琉球新報スポーツ栄誉賞」の贈呈式が15日に行われた。両選手に栄光をつかむまでの道のりや、偉業を達成した瞬間の思い、今後の目標などを聞いた。贈呈式での一問一答は次の通り。
◆パリ大会へ“突進” 上与那原「体力の衰え感じない」
―東京大会を振り返って。
「形あるものを、と言い続け実際にメダルが取れたことは、たくさんの方の応援のおかげ。50歳でメダルを取れるのかとの声もあったが、練習する中で体力の衰えは感じていない。次のパリ大会に向けて世界選手権などで一つ一つ標準記録を突破して進みたい」
―原動力は。
「応援ももちろんだが、メダルを取ってくるという約束もあった。共に練習してきた伊藤智也選手が直前でクラス変更され、彼からの『おまえが(メダル)取ってこい』と力強い言葉で送り出されたことも大きい。誰にも渡さない、全力で行こうと引き締まった」
―県内の後輩にも刺激を与える結果となった。
「(若手の選手には)ライバル視されているかもしれないが、スタートラインに立てば年齢なんて関係ない。中年も過ぎているけど(日本)代表を背負い、頑張ればまだまだできるという姿を見せていきたい」
―次なる目標は。
「11月の大分国際マラソンでは北京大会で出した1時間40分台を切り、1時間30分台でのゴールが目標。本番までにフルマラソンを走りきる持久力を付ける」